歯周病の治療
歯周病治療の概要
予診票に主訴・全身状態を記入していただき、お口の中全体のチェックを致します。主訴の部位のみの治療がご希望なのか、全体的な治療を希望なのかを確認した上で治療に当たります。
場合によっては許可を得た上でレントゲンを撮らせていただきき、むし歯・歯周病・欠損・痛み・腫れ・入れ歯の不具合・かぶせ物の脱離・粘膜疾患などに対応致します。
歯周病の原因は何ですか?
プラーク中の細菌や、細菌の毒素を進入させまいとして体が戦う際に起こる炎症によって引き起こされます。
歯周病の症状にはどのようなものがありますか?
歯肉炎
歯肉溝にプラークが溜まり、歯茎だけに炎症が起きている状態。まだ、歯根膜・セメント質・歯槽骨の破壊ははじまっていません。
軽度歯周炎
歯根の3分の1程度の深さまで破壊されている状態。すでに、歯槽骨が失われはじめています。
軽度とはいえ歯周炎になっているので、すでに歯槽骨が失われはじめています。ブラッシング時の出血などで気づくことが多いです。
中等度歯周炎
歯根の3分の2程度の深さまで破壊されている状態。歯槽骨が失われているために、歯のグラつきがはじまります。歯が長くなり歯間部の隙間が広がって見えます。
重度歯周炎
歯槽骨が大きく失われ、すでに歯はグラグラ。食べるときにも支障がでる。口臭もひどくなります。歯茎が腫れて痛んだり、ポロリと歯が取れてしまうことがあり、治療をしても歯を救えない場合もあります。
歯周病が進行するとどうなりますか?
歯周病は「沈黙の病気」とも呼ばれ、痛みを伴わずにゆっくりと進行し、ときには一時的に歯茎の腫れや痛みを感じるものの、放っておくとまたその症状が治まるという経過を繰り返しながら、歯を支える組織が破壊され、ついには歯を失ってしまう病気です。
そこで、この原因である歯垢・歯石を完全に取り除いて清潔にすることが歯周病の予防であり、治療の第一条件なのです。
歯周病は治りますか?
歯周病を治す為には、炎症の原因である細菌の減らすことに尽きます。細菌の棲みかであるプラークは、ブラッシングでも除去できますが、かなり上手な方でも除去率は70%程と言われています。
すでに、歯肉炎や歯周炎の症状がある場合、歯ブラシでは、なかなか届かない歯周ポケットの奥深くに、プラークや歯石が隠れているはずです。
歯石とは、プラークが唾液中のカルシウムを取り込んで固まった軟石状のものです。しつこく歯にこびり付く為にセルフケアでは取れません。
そこで、歯茎に隠れたプラークと歯石を徹底的に取り去るために、歯科医院では、スケーリング・ルートプレーニングを行います。
歯肉縁下のスケーリング・ルートプレーニングで、プラークと歯石を徹底的に取り除けば、私は8割近い歯周病が手術なしに治癒すると考えています。とはいえ、その限界もあります。
いずれにせよ、重度に進行してしまう前に、歯科医院の定期健診とスケーリング・ルートプレーニングで貴方の歯を守っていきましょう。
歯周治療の流れを教えて下さい
口腔内(歯周組織)診査
お口の中の状態を診査します。
診断用口腔模型・口腔内写真の撮影
口の中の写真を撮ることがあります。
レントゲン診査
診断と病状の説明
検査をもとに現在の状態を診断します。症状を説明し治療・予防についての説明をします。
プラークコントロール
歯周病の原因であるプラーク(歯垢)を取り除く為の正しいブラッシング法を指導します。
スケーリング・ルートプレーニングによる基本治療
放置されたプラークは硬い歯石になり、ブラッシングでは取り除くことが出来ません。専門家が歯石除去をおこないます。
再歯周組織検査
ある程度、治療が進み歯肉の状態について再度確認を行います。
メインテナンス
正しいブラッシングを実行し、定期的に診査を受けてこれからもご自身のお口の健康を保ちましょう。